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スタディツアー体験談

岩下光恵さん

田嶋智裕さん

友野重雄さん

羽田ゆみこさん

平澤直人さん

薮下 直子

宮脇由里子

阿部興二

佐藤祐三


人間みな同じ家族だ
田嶋 智裕

バリュウ草を手にバッグ作りに挑戦する田嶋さん(タガック村で)

 水牛家族のスタディ・ツァーに参加した。竹見さんが私の健康マージャン店のお客様だったことがいちばんのきっかけですが、フィリピンには今まで行ったことがなかったのと、40年前に2年ほど放浪した南米がスペイン語圏だったこともあり、多少単語程度はスペイン語が通じるかなという期待もあり(なにしろフィリピンは100年前までの300年間、スペインが統治していたので)、ぜひ一度行ってみたかったのです。


バリュウ草を手にバッグ作りに挑戦する田嶋さん(タガック村で)

 それと、店の中で“ガラパゴス基金”なるものをやっていて、店の積み立てとお客様からのカンパで昨年水牛を1頭プレゼントした経緯から、レイテ島と水牛家族の活躍に興味がだんだん大きくなり、7~8ヵ月前から竹見さんに「今度レイテ島に行くときは連れて行って」とお願いしてあったのでした。
 私のフィリピンのイメージは、マルコス、イメルダ、アキノ、アキノ夫人、レイテ島、セブ島、マニラ、イメルダ夫人の2000足の靴、タガログ語、太平洋戦争の激戦地、日本の兵隊さんたちが多く戦死した、特攻のはじめはレイテ、くらいなものでした。そこで少しはレイテやフィリピンのことを知っておこうと思い、出発前に大岡昇平さんの『レイテ戦記』の文庫版で上・中・下を買い、読み始めるうちに、この本が凄い本だとわかりました。著者自身の感情は極力抑えて、 膨大な内外の資料をもとに、冷静に、事実を正しく記録しているそのことに感動したのです。上巻の途中でレイテ着。この暑い夏に赤道近くまで行くのですから、さぞ暑さは猛烈かと思いきや、さすがに日差しは強いのですが、海や緑の田畑を渡りくる風は意外とさわやかで、東京の市街地よりよっぽど過ごしやすいレイテでした。
 今回のメインテーマは20周年記念式典です。レイテの水牛家族会員、応援してくれている牧師、銀行のOB、町長(代理)、弁護士さんたち、総勢70人も集まり、質素だが、心温まる催しでした。その中で、わたしの店のガラパゴス基金から、2頭目の水牛をプレゼントできたのがうれしかった。
 水牛家族の活動は、貧困のレイテの農民にただカンパするのではなく、同じアジアの隣人としての助け合い、同情ではなく連帯としてレイテの農村を支援するというものですが、8日間同行してみて、そのことがよくわかりました。まず、代表の竹見智恵子さんは気負わず、焦らず、飾らず、威張らず、自慢せず、何が起きてもブレずに、どんな人でも人格を尊重し、対等に接するその態度に感銘を受けたのです(田嶋さん、ほめすぎです!――竹見)。それでこそ20年間も活動を続けてこられたのだと納得したのです。
 初めの頃、雌雄2頭づつ贈った村で水牛が繁殖し、今では14頭にもなっているとか。全体でこれまでに70頭くらい贈り、現在では100頭を超えているそうです。
 それにしても、フィリピンの人たちは心が開放的で親密的で、明るく、どこに行っても老若男女、目が合ってこちらがニコリとすると、必ず明るい笑顔を返してきます。フィリピンの歴史上、他国を侵略した事実がないとか、ラテンとの混血や文化がそうさせるのか、めちゃくちゃに明るいのです。
 このスタディ・ツァーに参加したおかげで、いろいろなことを勉強させてもらいました。感謝しています。これからも微力ながら、私なりに関わっていきたいと思っています。

 

 

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