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はじめてのレイテ島
岩下光恵(神戸大学・国際文化学部)

 フィリピンのセブ島にあるフェアトレード団体SPFC(southern partners and fairtrade corporation)でボランティアをしていた私は、8月に竹見さんがセブにいらっしゃった時に、はじめて水牛家族のことを知りました。お金をそのままあげるのではなく、彼らの生活に必要な水牛をプレゼントしてサポートするという体制や、マンゴーの木を植えるプロジェクト、フェアトレードなど、興味深い活動だったのでぜひ行って現場を見てみたいと思っていました。そしてついに、11月13日、その夢が実現しました!

11月13日
 オルモックからバスにゆられて約1時間、リボンガオのティムさんの家に向かいます。バスから景色を眺めていて、レイテはセブと比べて、自然がいっぱいで本当にのどかなところだな、と感じました。ティムさん一家ははじめて会う私を、 笑顔いっぱいで迎えてくれました。ティムさんの家は水牛家族の農園の中なのですが、敷地は想像以上にひろびろとしたところで本当に驚きました。すぐそこにはミーティング等をする場所があり、そのむこうにはとうもろこし畑、マンゴー畑、と様々な作物が、広い土地の中でのびのびと育っていました。

1年くらい前に植えられた、100本のマンゴーの木も見に行きました。ちょうど台風の後で少しダメージを受けている木もありましたが、私たちの背丈より少し大きいくらいのマンゴーたちは、それにも負けず、すくすくと上に向かって大きくなっていました。マンゴーの実が収穫できるのは、まだ3年も先になるということでしたが、あの小さな木たちがどれくらい成長するのか、本当に楽しみです。そしてそのマンゴーの実たちが、私がボランティアしている団体でドライマンゴーに加工され、日本や他の国の人々にフェアトレードのドライマンゴーとして届けられる日のことを想像して、とてもうれしくなりました。

11月14日
 2日目の朝、おいしそうなガーリックの香りで目が覚めました。朝食のガーリックライスの香りです。みんなで朝食を済ませ、ベロニカさんのところへ行きました。そこではオーガニックのお米を作っています。そのほかにも、ウベ(紫芋)、鶏など、ほとんどの食べ物をオーガニックで育てているということでした。田んぼには数メートルごとに区切りがしてありました。理由を尋ねると、どのお米が一番おいしいか、育ちがいいかをテストしているのだということでした。それを聞いて、農業ましてやオーガニックの農業をすることに、計り知れない努力をしているのだなと改めて感じました。そのお米を昼ごはんにいただきました。「おいしい!」そのオーガニックのお米は、今まで食べたお米の中で一番甘くて米の味がしっかりしました。「ああ、本当のお米ってこんな味がするんだ。オーガニックで栽培するのは本当に苦労することだろうけど、この味を作りつづけてほしいな」と、このお米を育ててくれた彼らのことを思いながら、しっかり味わってごはんをいただきました。しばらくすると、大きなカラバウがやってきました。

「わー!大きい」こんなに至近距離でカラバウを見るのは初めてで、まるで小さな子どものようにわーわーはしゃいでいました。そうしていると、みんなが「you want to ride kalabaw?OK!!」(カラバウのりたい?のってみなよ!オッケー!)と言ってくれました。わたしは正直に言うと少し怖かったけど、これも経験だ!と思って乗ってみることにしました。まず、右手でカラバウに触れた瞬間「硬い!」と思いました。私が想像していたのは、犬や猫のぷにぷにした感じでしたが、実際には筋肉で引き締まっていて硬かったのです。ベロニカさんにサポートしてもらいながら、カラバウをしっかりつかんで「よいしょ!」やっと上までのぼることができました。

 私はカラバウの顔を見おろしながら、内心「重くてごめんね。」と謝っていたのですが、彼はびくともせず「大丈夫、大丈夫。慣れてるからリラックスしてね。」とでも言わんばかりの、余裕の表情をしているように見えました。いつも私たち人間のために重いものを運んでくれて、本当にカラバウは働き者です。なるほど筋肉もりもりなわけです。そんな彼の背中に私は安心して乗っていることができました。ここでカラバウに触れてから、私は今ここで水牛家族の活動に携わっているのだなという、実感が湧いてきました。

11月15日
 今日は水牛家族の運営会議でした。私ははじめてレイテに来て、はじめて水牛家族の活動を見せていただいたので、話についていくので精一杯だったのですが、その重要な会議に参加させてもらえるということがうれしかったです。その会議の中で、土地の問題の関係でマニラに行かなければならない話や、現在の水牛の状況等が話し合われていました。また、新しくゲストハウスを建てる計画も話し合われていて、私はその計画をわくわくしながら聞いていました。ゲストハウスを建てて、もっと多くの人に来てもらいたいというメンバーの思いや、未来に対するポジティブな姿勢が伝わっていきて、一緒に協力していきたいという重いがこみ上げてきました。
 今回の訪問で竹見さん、ティムさん一家、ベロニカさんを始め、多くの水牛家族のメンバーの方々にお世話になりました。ほんとうに楽しく、貴重な経験のできた旅でした。水牛の成長、マンゴーの木、ゲストハウス計画とこれから楽しみなことがいっぱいできました。本当にありがとうございました。

 

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