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青い海、白い雲、どこまでも美しいレイテ島ですが

青い海、椰子の木がゆれて、どこからか甘い花の香りがただよってきます。
こんなに美しいレイテ島ですが、一歩山かげの村に足を踏み込むときびしい暮らしが待っています。
レイテ島々民の70パ-セントは今でも小作農です。
収入はココナツ農園で働いている場合は、高い木によじ登って何百個ものココナツの実を落としても、
収入は1日100ペソになるかどうか(1ペソ約2.6円=2011年現在)。
ですから、一日の収入が300円ほどにしかなりませんし、契約しているわけではありませんから、毎日仕事があるとはかぎりません。
また、土地を借りて耕作している農家は、収穫したものを地主と半分ずつ分けますが、
分けたものの中からさらに土地や道具の借り代、農薬代などを差し引かれます。
唯一の“動力”である水牛までが地主からのレンタルですから、実質農民の手元に残るのはほんのわずかです。
その結果、農民やその家族は農業を営んでいながら食事さえ満足にできず、1日2食たべられればいい方、
それも盛り切りご飯に塩辛いス-プをかけただけといったことが多いのです。子どもは慢性的に栄養不足で、
小さいときから農作業を手伝わなければならず、学校も休みがちです。



みんな集まってバナナの葉を編む村人たち。


同じアジアの隣人なのだから、助け合いたい

レイテ島の実情を知って、私たちは助け合いのネットワ-クをつくることにしました。同じアジアの中でも、
フィリピンは私たちの住む日本列島のすぐ南、昔から麻の栽培や漁業を通じて交流があったところです。
第二次大戦中は日本軍が島々を占領し、苛酷な軍政をしいてたくさんのひとたちを悲劇に巻き込みました。
戦争による被害・加害の関係は今だ精算されたわけではありませんが、
私たちは市民同士できることからはじめようと、1987年、<水牛家族>をスタ-トさせました。
<水牛家族>の活動の基本的な流れは、日本でカンパを集め、それをレイテ島に届けて水牛の購入費にあてます。
スタ-ト時、「毎月コ-ヒ-1杯を節約してカンパしよう」ということで会費を2400円に決めました。
87年当時、コ-ヒ-1杯が200円でした。この会費は24年たった今も変わっていません。
会費を安く押さえたままでいるのは、子どもから年配の方まで気軽に参加してほしいからです。
現在(2011年)までにおくった水牛は、合計80頭以上。
うれしいことに、おくった水牛からはすでに30頭ちかい仔牛が誕生しています。
レイテ島の田畑で働くのは水牛ですが、私たちのおくった水牛が
レイテ島のひとたちといっしょに働いていると思うとほのぼのと心が暖まり、ホッと人間らしさを覚えます。

ロンブロン草でマットを編む。

同情でなく、連帯を

フィリピンの場合、歴史的な事情や国の政策などにより、貧困は構造的なものになっています。
最近は開発による環境破壊や軍事的な情勢不安など、貧しい層がいっそう貧しくなる傾向にあります。
貧しいことはつらいことですが、人として生きることの意味に変わりはなく、
本来人間は対等です。同情ではなく、ともに貧困や困難をはねかえすために連帯すること。
<水牛家族>の活動の目的は、だれもが“ごくふつうの平穏な生活”をおくれるようになることです。

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