水牛家族って? どんなところ? マンゴー・プロジェクト レイテ・グッズ オルモック物語 スタディ・ツアー 水牛家族通信 入会の方法



No.10 ティム君一家の暮らしが始まりました
No.11 トンナゴンの空は泣いていた
No.12 いよいよ土地探しも終盤に
No.13 わぁッ、びっくり!不発弾!?
No.14 小農家組合のリーダー、ヴェロニカさん
No.15 マニラに地主のタンさんを訪ねたけれど……
No.16 急転直下土1地がわたしたちのものに!
No.17 大きい夢に向って、小さい歩がはじまります
No.18 地すべりの村、希望と絶望が背中合わせ
No.19 <地域デビュー>をはたしました
No.20 軍の広報官とご対面
No.21 キャンプ・ドーンの司令部を訪ねる
No.22 フィリピン中で深刻な米不足
No.24 レイテ戦の記憶を無駄にしないために
No.25 ミセス・ティストンのお宅にホームステイ
No.26 ODAで得をするのはだれ?
No.27 ーご近所さんをクリスマス・パーティにー
No.28 破壊が進んだ環境の再生をめざして
No.29 子どもはみんなアーティスト
No.30 抗日ゲリラの歴史・アミハン君の戦争−その1
No.31 抗日ゲリラの歴史・アミハン君の戦争ーその2
No.32 抗日ゲリラの歴史・アミハン君の戦争ーその3


リボンガオの土地で、ティム君一家の暮らしが始まりました

レイテ島・リボを葺いた小さな家が建っていました。
入り口で声をかけンガオのわたしたち「水牛家族」の土地を訪ねると、
ニッパ椰子で屋根ると、中から出てきたのはティム君と息子のティージー君。
もうすっかり新しい家に慣れた様子です。
竹と椰子材で出来た家は、入ってすぐのところに7、8人が座れるように
バンブー・ベンチが据え付けられ、明るいオープン・スペースになっています。
フィリピンでは、訪ねてきたひとが腰をおろしておしゃべりができる、
こんなスペースが好まれています。
その先に入ると、左側に高床式の小さな部屋が2つ。
一方の部屋に、生まれてまもない赤ちゃんが寝ていました。
その奥が台所になっていて、お連れ合いのジーンさんが料理の真っ最中。
台所いっぱいに薪がもうもうと煙を上げていました。
プロパンガスの設備があるのですが、料金が高くて毎日は使えず、
ほとんど薪を使って料理をしているとか。
おかげで、ジーンさんの目は真っ赤。痛々しくてお気の毒でしたが、
それでも一家揃って住める新しい家ができてとてもうれしいと言います。


11月にサトウキビの収穫が終わって土地の引渡しが終わり、
ようやく始まった家族4人の新しい暮らし。
ティム君一家には、とうぶん土地の管理人役をやっていただきます。

●しっかりと根づいたマンゴーの若木に感激

昼食を終えて、さっそく植えて間もないマンゴーの木を見に行きました。
実は、前回のリボンガオ訪問時にマンゴーの苗木を15本植えました。
15本という数には特別の意味はなく、
たまたま有機農法で苗木を育てている研究所(「通信」58号参照)に買いに行ったときが
日曜だったため、その日は15本しか買うことができず、
ティム君に後を托して帰国しました。
その後、追加の85本を加えて、
合計100本の苗木が1ヘクタールの丘陵地に植え終わったとの報告を受けました。

刈り終わったサトウキビ畑の中を突っ切り、隣の土地との境界線沿いの雑木の道を抜けて、
ようやくマンゴー畑に着きました。
さぁて、100本のマンゴーの苗木はどうなっているでしょうか。
日本に帰ってからも、苗木は無事に根付いただろうか、台風にやられていないだろうかと、
ずっと心配でした。
すると、どうでしょう! 
雑草の生い茂った野原のところどころに1メートルくらいの黒い土が見え、
その真ん中に1本ずつマンゴーの若木が立っているではありませんか!
小さいながら、10枚ほどのツヤツヤした緑の葉をつけた若木たちはとても元気そうです。

ティム君の話では、化学肥料を使っていないので周囲の雑草の成長が早く、
マンゴーの苗木が土からじゅうぶんな栄養をとれないため、
半径1メートル内の雑草を毎日のように抜いているのだそうです。
また、端の方に植えられた苗木にじゅうぶん太陽が当るよう、
田んぼとの境界線に植えてあるバナナの枝を切り払わなければならなかったそうです。
100本の苗木の水やりもたいへんで、
草取り・水やりは短期の契約仕事として近所の男性に手伝ってもらっているそうです。
ティム君は農業専門のカレッジを卒業していますが、これまでに土地とは縁がなく、
農業をやるチャンスがありませんでした。
これからは、ご近所で仕事を求めているひとといっしょに、
力を合わせて共同の農作業を根付かせていくのだと目を輝かせながら
抱負を語ってくれました。

●100本のマンゴーの木のスポンサー探しを始めます。


100本のマンゴーの若木は、
この先5年間ていねいに成長を見守りながら育てていきます。
5年後には250キロ、10年後には1000キロの収穫が見込まれますが、
それまでの管理と諸経費にかなりの資金が必要です。
そこで、みなさんにお願いです。
マンゴーの若木のスポンサー探しをしていただけないでしょうか。
もちろんみなさんがスポンサーになってくださることも大歓迎です。

スポンサーになる方には1万円のカンパをしていただきます。
この1万円は、マンゴーの木の成長に必要な有機肥料や土地の手入れ、
水やりや草とりの人件費、農作業に必要な道具類、台風や旱魃に備える手当てなど、
一切の経費が含まれます。

水牛家族の仲間には、ティム君のように農業を専門に学んだり、
実際に米作りや野菜を有機農法で作っているメンバーもいます。
土壌を研究している大学の先生にも委員会に入っていただいています。
みんなの知恵と希望を集めて、いよいよ念願だったマンゴーの生産に取り組みます。

みなさんも、どうぞ「水牛家族」創立20周年目の、
この「100本のマンゴー」プロジェクトにご参加ください。
現在、5年間のプログラムの内容の詳細を検討中。
次号でくわしくご紹介し、合わせて申し込みの受け付けを開始しますので、
どうぞおたのしみに!

 

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